αブロガーのちきりん日記。
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「近場の公立校に通いながら、先進的でも国際的でもないふつーの教育を受けていた当時の私は、12歳の頃からずっと「社会のリアルが知りたい!」という、強い欲求に取り憑かれていました。」
とのことです。
すごい中1がいるもんだと思います。
僕は中1の頃には、宇宙の法則とか、道徳とか、理想的なものイデアちっくなものに興味がありました。
社会のリアルが知りたいと思ったのは大学生の頃で、進学して研究者を志すか就職してサラリーマンになるか、考えました。
結果、サラリーマンになることに決めたのですが、その理由は
1 研究者としての才能があまりなかったこと
2 経済的に大学院への進学は難しかったこと
3 サラリーマンになることで、現実の社会で揉まれて、
人間的にレベルアップできるだろうということ。
の3つがあったからです。
人間的にレベルアップしたかどうかは怪しいのですが、現実社会で揉まれて変わっていったのは事実です。資本主義社会とはこういうものなのか、ということを実体験として学びました。人間的に成長したとは言えないけれど、「青臭い若造」ではなくなったとは思います。世界の一部ではあるけれど、リアルな現実を体験しました。
グローバルな会社だったので海外にも出張、出向でいろいろ行かせていただき見聞しました。
自分が過労で倒れたり、同僚が過労死したりと過酷な現実も見てきました。
そんな社会のリアルを12の頃から知りたいと熱望している中学生がいたなんって、本当に驚きです。
アラフィフになった今は宇宙の法則はもうどうでもよくなりました。
資本主義はやはり階級闘争みたいなところがあるなと学びました。
社長が一番偉くて、役員、事業部長、部長、マネージャー、主任、平社員
というヒエラエラルキーがありました。
上からの命令は違法なもの以外は逆らえないという官僚主義の構造がありました。
違法な命令を拒否できただけ、うちの会社は良い会社だったのかもしれません。
自分が1時間働くと6800円お客様から頂くのですが、自分の取り分は約半分だということもわかりました。のこりの半分は諸経費になったり、上位職の給料になったりします(つまりはピンはねみたいなものです)。
下請けの会社の人が、実は個人事業主で、下請け会社から委託契約で、うちに派遣されてきていて、二重にピンハネされていることなどがわかりました。
委託契約の個人事業主は、国民年金に自分ではいって、健康保険も国民健康保険です。退職金もなにもありません。まさに末端であり、そこにもヒエラルキーがあるんです。
僕は「ピンハネなどけしからん」とは思いませんでした。
その代わりに「資本主義では、どうにかしてピンハネさせる側からピンハネする側に行かないとダメだ」と悟りました。
ヒエラルキーといっても、江戸時代の身分制度と違って、自由な競争により、自分のポジションを変えることができます。簡単ではないけれど。
しかし、長時間労働に苦しみながら、出世街道を登っていく道を捨てました。
いつか、過労死するか、あるいは、自分の出した業務命令で、誰かを死に追いやると予感したからです。
転職しようともあがいてみました。どうせ死ぬ思いで働くのなら、世界トップの会社に行こうと試みました。でも最終面接で落とされました。当時35歳、ラストチャンスでした。
社会人大学院にも行ってみました。アカデミックな世界に活路を見出そうとしたのです。
でも、修士論文を書いてわかったことは、自分に研究者としての資質が足りないということでした。博士課程には進まないと決めました。
そこで、考えたのが、一足飛びにヒエラルキーの頂点である株主になることでした。
少なからなぬ犠牲を払い、運も味方して、資本家になれました。
100万ドルあれば資本家とぎりぎり名乗ってよいと思います。
ピンハネされる側からピンハネする側になりました。
働かなくても収入があるので、経済的に自由になりました。
お金のために働くこと、我慢することをもうしなくてよくなりました。
なんでも好きなことをして生きていけばよいのです。
本当は趣味の音楽三昧の生活を送る予定でしたが、老化現象で楽器演奏が辛くなってきたので、今は、児童福祉関係のボランティア活動しています。
あとはのんびり過ごしています。
パートナーもいて、それなりに幸福です。
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