MBAのインデックス投資日記

2014年8月からインデックス投資を始めました。出世しそこねたMBAです。バリュー平均法で2018年3月にアーリーリタイアしました。

「正しいこと」「得なこと」どちらを選ぶ?

 子供の頃は「正しいことをしよう」という行動規範で生きていました。イジメられてる子がいたら間に入ってイジメを止めさせたりしていました。自分が「得」になるけど「正しくない」ことをするのは堕落で恥だと思ってきました。自分が損をしてでも勇気をもって「正しいこと」を行うのが尊いと思っていました。

 大学生ぐらいまでこの方針で生きていたのですが、社会人になって難しくなりました。

 大手IT系の民間企業に就職したのですが、やはりお金に支配される世界でした。同じ企業グループの社員同士で困っているから助けて欲しいと言っても、完全に無視されたりします。理由は発注していないから。うちからA社に発注していればA社の社員はある程度協力してくれますが、発注がなくなったら、完全無視です。そのころは「ひどいな」などと思いましたが、今から思えば、お金ももらってないのにサポートするなど民間企業であり得ない話ですね。A社の側に立つと、受注してない仕事をしたときにその労働時間を会計上別のオーダーに紐づけたりしたら不正会計になってしまいます。子供の頃は「困っている人を助ける」ことに価値があると思ってきましたが、企業の世界では「お金を払う人を助ける」のが価値です。

 2000年頃から外注さんの比率も増えてきたきがします。外注さんとは派遣契約や請負契約で当社のために働いてくれる下請け会社の社員さんです。いや社員じゃない人もいて、個人事業主がその下請け会社から委託契約をうけていて、下請け会社の名刺をもってうちの会社に来ていたりします。多重下請け構造ですね。

 うちから月80万とかで下請け会社に請負契約で発注します。そしてクライアント企業への見積もりには9%当社の利益を上乗せして87.2万円で請求します。ピンハネみたいなものです。社員が働くより外注さんピンハネした方が儲かるらしく(売上は上がるわな)、1プロジェクト当たりの外注比率を一定以上にするようにノルマが課されたりします。

 そうやって厚生年金もないような個人事業主多重下請け構造ピンハネして、当社は利益をあげていたわけです。もちろん完全に合法です。でもこれって「正しいこと」でしょうか? 

 このような経験を経て、泥水を飲むように正しくないけど得なことをやり続けてきた結果、子供時代の価値観は変わってしまい、正しくないけど得なこともできる人間になってしまいました。それを成熟したと呼んでよいのか…

 今では、自分に何の得もないのに「正しいこと」を主張する人が気味悪く感じるまでになってきました。自分が得するように立ちまわている人は良く理解できるので安心感を感じます。

 みなさんはどうですか?「正しいこと」だけをして生きていますか?それとも正しくないけど得なこともやってますか?

 先日の参議院選挙では金融資本主義に異を唱える候補もいました。現行の金融資本主義ではお金持ちがさらにお金持ちになり格差は拡大します。私はこの制度を利用して約400万円の不労所得を得ています。でもこれは正しいことなのでしょうか?格差を拡大する金融資本主義が正しくないことだとしても、私は現行制度を守ってくれる政党に投票します。そのほうが得ですから。正しくて得なことをするのが一番ですが、どちらか一方選ばなければならないなら得な方を選んでしまいます。汚れちまった悲しみもありますが、それが今の私です。

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