給与所得がある場合のバリュー平均法のやり方を解説したいと思います。
前提:
①毎月10万円を増資する
②株式資産クラスは最初3千万持っているとする。
そこで、毎月10万投資しながら5%成長するパスと8%成長する2つのパスを描きます。パスの描き方は以下の漸化式を使ってエクセルで計算します。
資産の合計=前四半期の資産の合計×(1+5%/4)+10万
資産の合計=前四半期の資産の合計×(1+8%/4)+10万
すると以下のような2本のバリューパスが得られます。
月額の入金 | \100,000 | |
5%成長 | 8%成長 | |
\30,000,000 | \30,000,000 | |
1Q | \30,475,000 | \30,700,000 |
2Q | \30,955,938 | \31,414,000 |
3Q | \31,442,887 | \32,142,280 |
4Q | \31,935,923 | \32,885,126 |
5Q | \32,435,122 | \33,642,828 |
6Q | \32,940,561 | \34,415,685 |
7Q | \33,452,318 | \35,203,998 |
8Q | \33,970,472 | \36,008,078 |
そして四半期ごとに5%成長のパスを下回った時に買い、8%パスを上回った時に売り、中間の場合はなにもしない、という売買戦術を採ります。
エクセルで作っておくと、毎月の投資資金や初期の資産額などを自分なりに変更して試算することができます。
バリューパスは2年分ぐらい作ると十分だと思います。2つのバリューパスをグラフにすると以下のようになります。
通常のバリュー平均法は以下の本を参照してください。通常パスは1つですが、私流にアレンジしてダブルパスで運用しています。
この方法の欠点は、2つのパスがだんだん開いてくるところでしょうか。開くのを嫌うのであれば、6.5%で成長するパスを1本描き、そこから上下±1.5%の2つのパスを描く方法でもダブルパスのバリュー平均法になります。その場合は以下の表のようになります。
月額の入金 | \100,000 | ||
-1.50% | 6.5%成長 | 1.50% | |
0Q | \30,000,000 | \30,000,000 | \30,000,000 |
1Q | \30,128,688 | \30,587,500 | \31,046,313 |
2Q | \30,716,779 | \31,184,547 | \31,652,315 |
3Q | \31,314,426 | \31,791,296 | \32,268,165 |
4Q | \31,921,786 | \32,407,904 | \32,894,023 |
5Q | \32,539,015 | \33,034,533 | \33,530,051 |
6Q | \33,166,274 | \33,671,344 | \34,176,414 |
7Q | \33,803,726 | \34,318,503 | \34,833,281 |
8Q | \34,451,536 | \34,976,179 | \35,500,822 |
本に書いている単純なバリュー平均法であれば6.5%の成長パス1本しかなく、下回れば買い、上回れば売りとなります。しかし±1.5%に2つのパスを描くことで、2つのパスの間ではなにもしないという売買戦略が取れます。
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