行動経済学の知見によれば、人間は100円得したときの喜びと50円損したときに痛みが同程度であるといわれています。あるいは、100円得した時に喜びの倍の痛みを100円損した時に感じるともいえます。
もしそうだとすると、レンジ相場や今回のような下落局面で資産を毎日チェックすると、かなりの心理的痛みを感じることになります。痛みに耐えきれなくなった時、人間は投げ売りをしてしまいます。
なので、上昇相場の時をのぞいて、資産のチェックはできるだけやらない方が、心理的ダメージは少なく、高いリスクに耐えられます。
リスク許容度は資産のチェック頻度に反比例するのです。
そういうわけなので、今ひどい下落局面なので、頻繁に資産をチェックすべきではありません。NYダウと200日移動平均だけ見ておけばよく、毎日積み立て5万円を自動的に継続していれば良いです。
行動経済学の知見により人間の痛みの感じ方を理解すると、2つの対処法があります。1つは痛みを感じてもそれは不合理な痛みだと理解し、痛みに反応せず理性で行動を決めるようにすること、もう一つは、人間は不合理な痛みを感じやすい動物だということを受け入れて、そのような合理な痛みのもとから目をそらすことです。
200日移動平均線と自動毎日積み立ては、資産をチェックしなくても継続できるので、後者のアプローチを助けてくれるものです。
- 作者: リチャード・セイラー,キャス・サンスティーン,遠藤真美
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