MBAのインデックス投資日記

2014年8月からインデックス投資を始めました。出世しそこねたMBAです。バリュー平均法で2018年3月にアーリーリタイアしました。

『実力も運のうち』マイケル・サンデル

 

アメリカではメリトクラシーが幅を利かせていた。才能と努力によって人は評価されるべきだ、というのがその考え。人種差別などを無くすといった良い点はあったが、才能と努力によって競争し負けたものは精神的に辛い。勝ったものも負けたものを見下す傾向がある。これが社会として善ではないというのが、本書の主張である。

株クラのなかにも、貧乏な人を、自業自得だと見下すような発言をする人がいますよね。そういうはどうか?という問題提起。

持って生まれた才能は自分の手柄ではないし、努力する資質も授かったものかもしれないと考えると、成功を自分の手柄として、成功しなかった者を見下すことはできないのではないか、という考え。

 

ただ、私が本書に反論したいのは、偶然授かったものが多いとはいえ、自分の選択も一定程度自分の成功に寄与しているという点が、本書からは抜け落ちている。

ヘッジファンドのマネージャーが高校教師よりずっと稼げるのは、前者がより意義のある仕事をしているからではなく、たまたま偶然、市場の需給の関係で給料が高くなってるのだと、サンデルは主張するが、私たちには生まれ持ってヘッジファンドのマネージャーになる運命を授かったのではなく、職業選択という場面で、当然給料が高いことがわかっていて、それを選択したというの実際にあると思う。私も大学4年生のとき、リクルートの会社紹介冊子をみて、「有望そうだと自分が考える」企業を選択してそこに就職している。その企業で自分がやりたかった仕事ができ成功したなら、リクルートには多少の感謝をする必要があるとしても、一定程度は自分の手柄ではないか、と思う。

そして、40代後半から投資家に転身する道を選んだ。これも自分で情報収集して計画をたて、果敢に実行した結果、成功している。1年間に3千万円以上失うほどのリスクも引き受けた。『敗者のゲーム』に出会ったのは、偶然ともいえるし、私の情報収集行動の結果ともとれる。偶然と努力の両方の影響があり、完全に偶然とは言い難いだろう。

 

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